私がトヨタ自動車を退職した理由とは?「1秒ごとに10万円の損失」常にかかる強いプレッシャー
私は以前、世界でも指折りの大企業、トヨタ自動車株式会社で働いていました。
私の経歴を簡単に説明すると、2013年にトヨタ自動車株式会社に期間従業員として入社。翌2014年に登用試験に合格し、準社員となり、そのまま社員となって正式にトヨタ自動車の一員となりました。それから2017年に退職するまでの約3年間、期間従業員や準社員としての時期を含めると約4年半もの間、トヨタ自動車にお世話になりました。

私が従事していたのは一貫して技能職であり、愛知県の田舎にある自動車工場にて、現場最前線でお客様にお届けする車を作り続けるという経験を積んでいました。
今、私はトヨタ自動車をすでに退職しています。傍から見れば「せっかく超優良企業に入れたのになぜ?」と思うかもしれません。しかし、それにはトヨタ自動車で働いた者にしかわからない、様々な悩みや苦しみがあったのです。その悩みと苦しみは私を人間として大きく成長させてくれましたが、その一方でもう耐え切れないと思うほどの辛い経験にもなりました。
本記事では、そのあたりについて触れていきたいと思います。
と、私が退職した理由についてお伝えする前に、まずはトヨタの労働環境がいかに恵まれていたかについて説明させてください。
とにかく充実している!トヨタの労働環境
トヨタの給料やボーナス、その他の福利厚生は日本でもトップクラスです。特にお金の面では、ボーナスは毎年マスコミでも大々的に発表されますし、毎月の賃金の底上げであるベースアップに関しても政府の要望に応じてほぼ毎年満額回答がなされていました(少なくとも私が在籍していた時は)。
また、工場内の食堂での食事は、社員になると半額で食べられます(期間従業員の頃は全額負担!)。

さらにトヨタの社員だけが割引された金額で利用できるスポーツジムや、トヨタの社員用に設けられた婚活パーティー、トヨタの社員が金額的に割りよく豪華な家を建てられるようにと、トヨタホームという同じトヨタグループのハウスメーカーが存在しているなど、人生に必要な全てのことが「トヨタ」という枠の中で済ませられるようになっています。
傍から見ればちょっと洗脳されているようで怖いかもしれませんが、もちろん利用が強制されるなんて言うことはなく、利用するかしないかは個人の自由です。利用している人はみんな、トヨタの枠で済ませた方がお得だから利用しているだけで、決して愛社精神で強制されている訳ではありません(笑)
ちなみに、私はトヨタに入る前までは、トヨタに就職すればトヨタ車が割引されて購入できると思っていましたが、そんな制度は(少なくとも私が在籍していた頃は)ありませんでした。その代わりと言ってはなんですが、トヨタ社員用に用意された金利の低い自動車ローンが利用できます。
トヨタに就職してもトヨタ以外の自動車メーカーの車に乗っても大丈夫です。怒られたりすることは絶対にありません。ただし、他メーカーの車に乗って通勤している場合には通勤手当が支給されません。この辺りが本音と建前というのか、遠回しにトヨタ車に乗らせようという思惑を感じます(笑)
「1秒ごとに10万円の損失」常にかかる強いプレッシャー…私がトヨタ自動車を退職した理由とは?
ここからが本題です。
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