ブラック企業への就職・転職を避けるには?対策と見分け方【ブラック企業経験者187人に調査】

最終更新日:2020/07/22

ブラック企業経験者を対象に「ブラック企業から転職する際に、どのような点に気をつけて会社選びを実施したか」についてアンケートを実施いたしました。このページでは、調査結果の全文をご紹介します。

本調査の狙い・背景

ブラック企業を実際に経験された方が、再度ブラック企業に転職することを避けるためにどのような対策を講じているかを調査・公表することで、意図せずブラック企業に就職・転職する方を少しでも減らしていきたいと考えております。

なお「ブラック企業」という言葉に明確な定義はありません。ある人にとってはブラック企業に感じても、別の方にとっては特にブラック企業とは感じないというケースもあるはずです。そのため、本調査では個別企業や業界への言及はせず、ブラック企業への就職・転職を避けたいと考えている方すべてに役立つような内容になるよう考慮しております。

【サマリー】ブラック企業への転職を避けるために対策したこと

ブラック企業を避けるために対策したこと(単一回答)

  • 1位:募集内容を細かくチェックする(31.0%)
  • 2位:口コミサイトを利用する(15.5%)
  • 3位:選考時に質問・確認する(15.0%)
  • 4位:知人に話を聞く・紹介してもらう(9.6%)
  • 5位:転職エージェントに相談する(5.3%)
  • 6位:ブラック企業が多いとされる業界は避ける(4.8%)
  • 7位:同族経営の企業は避ける(4.3%)
  • 8位:その他(14.4%)

ブラック企業を避けるために対策したこととして最も多く(約31%)挙げられたのは「求人の募集内容を細かくチェックする」でした。次いで「2位:口コミサイトを利用する(15.5%)」「3位:選考時に質問・確認する(15.0%)」「4位:知人に話を聞く・紹介してもらう(9.6%)」「5位:転職エージェントに相談する(5.3%)」という結果となりました。

ブラック企業経験者の3人に1人が求人の募集内容を細かくチェックしている

ブラック企業経験者の約3人に1人にあたる31%がブラック企業への入社を避けるために、(これまで以上に)求人の募集内容をチェックするようになったと回答しています。

なお、具体的に求人のどのような点をチェックしているかは、各回答者がブラック企業在籍時に苦痛に感じていたポイントに連動しています。

以前在籍していた会社は、残業代をまともに出してもらえない会社だったので、残業代をきちんと出してくれるという点を特に重視しました。ワークライフバランスや福利厚生などの条件はある程度目をつむることにしました。
これまでは残業時間や年間休日はあまり気にしていませんでしたが、ブラック企業にて時間外労働のつらさを多く経験してきたので、残業時間や年間の休日日数をよく見て転職先の会社を選びました。
ブラック企業に入る前は、自分のやりたい仕事や給料をメインに会社選びを考えていましたが、ブラック企業の経験を経て、仕事内容は二の次でしっかりと休める会社かどうかを重視するようになりました。

「会社の口コミサイトをチェックする」が2位にランクイン

2位は、ブラック企業ではないかどうかを把握するために、カンパニー通信のような会社の口コミサイトをチェックしたという結果になりました。各企業の採用サイトや転職サイトに掲載されている内容は参考にするものの、併せて会社の口コミサイトもチェックしているという方が多いようです。

企業のホームページや求人サイトの内容だけでなく、口コミサイトに掲載されている内容もしっかりリサーチするようになりました。企業のホームページや求人サイトに掲載されている情報は自社にとって有利なように作成できてしまうからです。
会社の口コミサイトを利用して、実際に働いている・働いていた人の生の声が見られるサイトを利用するようになりました。口コミサイトに掲載されている内容を参考に、自分の中で許せる部分と許容できない部分を線引きしながら会社を選ぶようになったと思います。
気になっていた人間関係や労働環境がどうかは採用サイトの情報だとよくわからなかったため、会社の口コミサイトや掲示板を活用しました。

3位は「面接時・選考中に確認する」

3位は、面接で企業に訪問する際に、オフィスの雰囲気を感じ取ったり、面接官に気になってる点を質問したという回答です。採用サイトや転職サイト、口コミサイトなどのネットの情報だけでなく、実際に自分の目で見たうえでその企業を見極めようとする姿勢も大切です。

もともと働いていた会社は「長時間勤務」「低い有給消化率」「少ない休日」「低給料」といった点でブラック企業だと感じていました。そのため、年間休日数、平均残業時間、有給消化率等、転職サイトなどで調べられるものは自分で調べ、わからないものは面接で当たり障りなく聞くようにしました。
私は過去の経験から「職場が散らかっている=片付ける余裕(時間・気力)すらないため、ブラック企業の可能性が高い」と考えています。そのため、面接で企業に訪問する際は、職場を見せてもらい、ある程度きれいに整理されているかを確認するようにしています。
面接で落とされることも嫌ですが、それ以上にブラック企業で働く方がきついので、面接時に待遇や休み、社内の雰囲気などについてかなり突っ込んで確認するようにしています。

その他、転職エージェントに相談する・同族経営の企業は避けるといった回答も

ほかにも「よく知らない会社に転職するのではなく、知人に企業を紹介してもらう」「コンサルタントに相談ができる転職エージェントを利用する」「ブラック企業が多いとされる業界・同族経営の企業は避ける」といった回答が挙げられました。

同じ業界に勤める知り合いに相談し、その知り合いが勤めている会社にそのまま入社することになりました。知人からその会社がホワイト企業であることを聞いていたので、安心して転職できました。
残業をしすぎて身体が悲鳴を上げていたので、転職アドバイザーに相談して残業が比較的少ない企業を紹介してもらいました。
私が勤めていた業界は業界全体がブラックな傾向にあるため、他業界への転職を決意しました。会社を選ぶ際は、ある程度企業規模が大きく週2日しっかり休めるかどうかを判断基準にしました。

ブラック企業への入社を避けるためにさまざまなルートで調べることが大切

本調査では、ブラック企業経験者がどのようにブラック企業への転職を避けるための対策・工夫をしたのかについて、ランキング形式で解説しました。

「企業の採用サイト」「転職サイト」「会社の口コミサイト」「選考時に自分で確認」「転職エージェント」など、さまざまな方法をご紹介しましたが、ポイントは一つの情報ソースだけに頼るのではなく、複数ソースを参考にするということです。

なぜなら、「企業の採用サイト」「転職サイト」は企業にとって都合のいい情報が多く含まれているかもしれませんし、「会社の口コミサイト」に掲載されている口コミはその会社にネガティブな印象を抱えている人が書いているかもしれないからです。

自分にとって会社選びにおいて譲れないポイントを明確にしたうえで、それを叶えてくれる会社かどうかを複数のソースを活用して検証することが大切と言えるでしょう。

会員登録不要ですべての会社口コミが見られる「カンパニー通信」について

カンパニー通信は、実際にその企業に勤めている、もしくは勤めていた方から集めた口コミを掲載しているサイトです。一投稿ユーザーから多くの情報を提供いただくことで、「どのような人がその口コミを書いたのか?」をより具体的にイメージできるように努めています。

入社後に「こんなはずじゃなかった」と後悔し、離職してしまうのは、採用する企業にとっても転職者にとってももったいないことです。カンパニー通信を通じて、転職サイトだけでは見えてこない一面も踏まえ、転職するかどうかを判断しましょう。

調査概要

  • 調査方法 :インターネットを利用したアンケート調査
  • 調査内容 :ブラック企業への転職を避ける方法に関する調査
  • 調査対象者:ブラック企業経験者187名
  • 調査期間 :2020年6月25日(木)~6月29日(月)
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