日本司法支援センターの評判・口コミ

日本司法支援センターで働いて良かったこと

法務省管轄の独立行政法人なので、身分が国家公務員に準拠しており、安定していました。テレビや駅のポスターなどで広告を打ち、知名度向上に努めていたので、独立行政法人の割には認知度もあり、一般の方に知られる存在でもあったと思います。給与体系も国家公務員に準じていたので、人事院勧告に従って増減が定められていました。

経済的な困窮者や、刑事事件被疑者、犯罪被害者の方に法的サービスを提供する仕事なので、公的な役割が強く、広く一般国民の役に立っているという感覚がありました。窓口などで対面でサービスを提供するため、利用者さんの顔を直接見られる仕事であり、利用された方からお礼を言われた時などは強くやりがいを感じる仕事でもありました。

日本司法支援センターへの不満

身分が国家公務員に準拠しているため、全国への転勤が義務付けられています。ただし、国家公務員に準じているとはいえ、手当は裁判官や検察官などの国家公務員や法務省の役人とは違って手薄なことから、転勤に際し費用の持ち出しも多く発生することもあります。また、業務上必要な転勤ではなく、単に管轄象徴である法務省へ「何人を異動させました」という報告のためだけの転勤である側面が強かったため、これを受け入れられずに退職する職員が多く存在しました。

配属する先によっては、月に150〜200時間近くの残業が発生する部署がありました。このため、メンタルに不調をきたす職員も多く、常に何名かの長期休業者を抱えている状態でした。執行部はこういったことに特に関心はなく、長時間残業が常態化している事務所があっても、特別な対策や対応はされていませんでした。こういったことで志を高く持って入所してきた職員も身体や精神を壊して退職していきました。

日本司法支援センターはホワイト／ブラック？

法務省管轄でありながら、職員の権利や待遇は特に考慮されることなく、自ら改善していこうという者は執行部から潰されることが多かったように思います。組織の存在そのものが「弁護士の利用のための組織」なので、法的な資格者以外は発言する資格すら認められないような雰囲気がありました。

法務省管轄の独立行政法人なので、何か行動する時には基本的に法律や規定などの根拠が必要になります。職員はこれらに従ってサービスを提供するのみなので、たとえ目の前で困っている人がいても規定などの根拠がなければ動くことはできません。また、自分たちの待遇についても、もっとよくしようと企画しても、これも規定がなければ何も改善できません。つまり、あらかじめ決められたこと以外何もできない組織なので、自ら考えて動き変えていこうという人には全く向いていません。