調剤薬局の薬剤師の仕事内容・年収・やりがい・将来性
最終更新日:2019/04/24
今回は、調剤薬局の薬剤師としてお勤めの女性(30代前半)にお話を伺いました。調剤薬局の薬剤師の仕事内容や向き不向き、やりがい、不満、年収について教えていただきました。また楽なのか?それともきつい(激務)のか?将来性はどうなのか?などなど、ざっくばらんに答えていただきましたので、ぜひ最後までご覧ください。
今回お話を伺った人
- お仕事:調剤薬局 薬剤師
- 会社規模:1000~1999人
- 勤続年数:5年目
- 新卒 or 中途:中途入社(2社目)
- 前職:製造販売業 営業
- 雇用形態:正社員
- 現年収:600~699万円(入社時600~699万円)
- 性別:女性(仮名:くまくま)
- 年代:30代前半
調剤薬局の薬剤師の仕事内容
よろしくお願いします。
調剤薬局で薬剤師として調剤業務を行っています。管理薬剤師というポジションなので、調剤、鑑査、投薬だけではなく、店舗全体の責任を負っています。在庫の管理や発注、毎月のレセプト提出、管理記録簿やその他義務付けられている帳簿の管理や、厚生省や保健所への届出などは全て責任をもってこなしています。基本的な業務は管理者ではない人と同じになりますが、店舗で何か問題が発生した場合は管理者として法的責任を負うこともあります。
調剤薬局の薬剤師の仕事でやりがい、不満に感じていることは?
以前は製薬会社でDrに自社製品の営業をしていて、仕事で直接患者さんに接する機会はありませんでした。今は、直接患者さんと接するので、ダイレクトに症状の相談を受け、それに対応し喜んでもらえた時はやりがいを感じます。また、毎回顔を合わせているので、病気以外の話もして、患者さんの知っているお店を紹介してもらったり、地域の祭りに呼んでもらってお酒をご馳走になったり、そういったお付き合いが出来るのは楽しいです。
整形外科の開業医の前にある薬局になります。ですので、痛み止め、張り薬がほとんどでつまらないです。また、病院が終わらないと、こちらも店を閉めることが出来ないので、何時に仕事が終わるかはっきりわかりませんし、自分がいくら頑張っても終了時間をコントロールすることが出来ないのがとてもつらいところですし、今の店舗は1人薬剤師で、私がいないと患者さんに薬を渡すことができず、昼間も店をずっと開けているので、店舗に監禁状態なのがかなりつらいです。
まあ楽な方だと思います。
向いている人、向いてない人
毎日同じ作業を繰り返すことになります。また、同じ処方がずっと継続される方がほとんどなので、頭をつかうことはあまりありません。数を数えるくらいです。ですので、ルーチン作業が好きな方、あまり頭を使わずに作業的な仕事が得意な方が向いていると思います。そして、サービス業で直接患者さんと話をするので、コミュニケーション能力のある方の方がトラブルを起こさず仕事をこなせると思います。
作業が遅いと患者さんを待たせることになります。それがクレームに繋がり、店の信用にも関ります。難しい作業ではないのですが、すばやく動けない人や集中力がない人は向いていません。また、他の薬剤師や事務さんと狭い空間で1日働くことになるので、協調性に欠けていたり、周りの空気をよんで仕事を出来ない人は向いていません。
調剤薬局の薬剤師の将来性
どちらとも言えないです。
やはり国家資格ありきの仕事なので、そう簡単に働く場所がなくなったりすることはないと思います。一般のサラリーマンのように、会社にしがみつくことはしなくても、全国どこの薬局でも資格があれば同じような待遇で働けます。しかし、調剤薬局は保険調剤がほとんどですので、医療費削減のあおりを直に受けています。2年に1回診療報酬改定があり、薬局で算定できる点数は下がる一方、つまり利益は下がる一方です。ですので、雇われの場合には、個人的にはすぐに大きくあおりを受けることはないと思いますが、業界的には将来性はあまり感じません。薬学部は今は卒業するのに6年かかります。また、国公立の薬学部は私大医学部並みにレベルが高いので、なかなか目指すのは難しいでしょう。私立の薬学部の殆どは年間200万ほど授業料がかかります。6年間この学費がかかったにもかかわらず、薬剤師の給料では費用対効果は良くありません。