ソフトウェア開発のエンジニアの仕事内容・年収・やりがい・将来性
最終更新日:2019/04/24
今回は、ソフトウェア開発のエンジニアとしてお勤めの男性(30代後半)にお話を伺いました。ソフトウェア開発のエンジニアの仕事内容や向き不向き、やりがい、不満、年収について教えていただきました。また楽なのか?それともきつい(激務)のか?将来性はどうなのか?などなど、ざっくばらんに回答してもらいましたので、ぜひ最後までご覧ください。
回答者プロフィール
- お仕事:ソフトウェア開発 エンジニア
- 会社規模:100~299人
- 勤続年数:11年目
- 新卒 or 中途:新卒入社
- 雇用形態:正社員
- 現年収:800~899万円(入社時400~499万円)
- 性別:男性(仮名:さくら)
- 年代:30代後半
ソフトウェア開発のエンジニアの仕事内容
車載向けの組み込みソフトウェア開発をしています。具体的には、自動車に搭載されるエンジンコントロールユニット(ECU)で使用するソフトウェアの開発です。ソフトウェアの種類としては、エンジンやブレーキなどの自動車として最も基本的な機能から、カーナビなどのエンターテイメント系まで幅広いです。これらのソフトウェアについて、ソフトウェアの要求仕様の定義からテスト実施までの全開発工程および、ソフトウェアのリリース後のサポートまでを取り扱っています。
ソフトウェア開発のエンジニアの仕事でやりがい、不満に感じていることは?
開発したソフトウェアが車に搭載され、製品として実際に市場に売り出されることが一番のやりがいです。苦労して開発した成果を、販売店や街中を走る車を見て実感することができるのは非常に楽しいです。また、どんなソフトウェアを開発するのか要求を具体化するところから、完成したソフトウェアのテスト、リリース後のサポートまで開発のすべてを担うことができるため、ものづくりをしているという実感を得られることもやりがいを感じます。
この仕事は、車両メーカーの開発、リリース計画が厳密に決まっており、納期の遵守が絶対です。そのため、ソフトウェア開発として無理な日程であっても、要望される納期に間に合わせるために業務負荷が高くなり、残業時間が一時的に増えることがあります。定常的に発生することではありませんが、ピーク時には月に80時間近くの残業となるときついです。コスト削減のため、ソフトウェア開発の一部をアウトソーシングする機会が増えました。その場合、自身が直接開発に関われずつまらないと感じることがあります。
きつい方だと思います。
向いている人、向いてない人
開発するソフトウェアは規模が大きく、大人数チームでの開発が主になります。そのため、コミュニケーション能力の高い人が向いています。また、ソフトウェア開発というと理系なイメージがありますが、チームで開発する上で様々な情報を文書にまとめる必要があり、わかりやすい文章を書く能力、考えていることを図示してわかりやすく示す能力が重要です。これらのドキュメント作成能力が高い人はこの仕事に向いています。
チームでのソフトウェア開発が主であるため、個人プレーが過ぎる人はこの仕事に向いていません。チームメンバが作った部品同士を組み合わせていくので、自分がおもうままに作業をしてしまうと、他の人の作った部品とうまく組み合わさらなくなってしまいます。また、自分の作業結果を使って他の人が次の作業をすることがほとんどのため、自分の作業が予定通りに終わらないと次の作業を担当する人を無駄に待たせてしまうことになります。そのため、こまめな進捗報告ができない人も向いていません。
ソフトウェア開発のエンジニアの将来性
将来性はあると思います。
今後、自動車は、自動運転など高度な機能を搭載していくことになります。そうした中で車を制御するためのソフトウェアの規模は年々増大し、さらに、複雑さも増しています。そのため、車載向けソフトウェア開発の重要性は増しており、その傾向は今後も続きます。従来の車両系の会社だけでなく、IT系や家電系などの異業種からも続々と車載ソフトウェア開発に参入しており、将来性はあると思います。