救急救命士ってどんな仕事？やりがいや将来性、向き不向きについて

救急医療のため、急患の対応をしております。程度の軽いものから心肺停止など重傷なケースもあります。さまざまなケースを想定し、どのような対応をとるのがベターかを、日ごろから勉強し準備しておきます。いかに患者の苦痛を軽減させるか？症状の悪化を防ぐか？が大切です。

やりがいはあります。常に勉強し、その人にあった処置が必要です。間違った処置をすれば、その人が苦しむだけでなく、症状が悪化し、最悪の場合死亡するという非常にプレッシャーのある仕事です。そうそう簡単に担える仕事ではない分、誇りを持って仕事をしています。

患者さんに適切な処置を行い、「痛くなくなった」「楽になった」「ありがとう」などと言ってもらえた時はとてもうれいしいです。その一言で、これからも頑張っていこうと思えます。

２４時間、いつどこでだれがどのような状態になっているのがわかりません。ただ飲酒して具合が悪くなっている場合もあれば、重い症状で深夜に心肺停止になっている場合もあります。そのため、早朝でも深夜でもみな平等に処置ができるよう、事前に心構えをしておき、いざというときに一瞬で思考を切り替える必要があります。いくら眠くても、いくらお腹が空いていても、いくら忙しくても、急患の訴えがあれば、対応する必要があり、ストレスを感じることがないといえば嘘になります。

救急救命士に向いている人は、オンとオフの切り替えができる人です。リラックスモードから戦闘モードにいきなり切り替える必要があるため、心の準備は必要です。もちろん、体力は必要です。日中だけでなく深夜にも仕事をするため、眠いときでも体に鞭打って起きていることができなくてはなりません。

正義感は必要ですが、正義感が強すぎるとかえって良くないかもしれません。というのも、心肺停止の状態から蘇生できなかった時、自分を責めてしまう傾向があるからです。「自分のミスで、この人は亡くなってしまった」と考えることを繰り返すうちに精神的に続けることができなくなってしまうことがあるようです。そのため、正義感はいい意味でほどほどがいいでしょう。

他には、プライドが高い人はできないです。患者さんのために働いているので、いくら自分のプライドが高くても患者さんのためにはなりません。

将来性はあると思います。高齢化が進むにつれて、医療業界の需要は増えていくからです。最近では、程度の軽い症状でも救急医療を求める人が増えてきており、一部社会問題になっているようですが、それを除いても救急医療サービス件数は増加の一途をたどっています。